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頻脈(脈が早い)

1分に100回以上の心拍数のある頻脈とは

頻脈とは脈が異常に速くなる状態のことを言い、1分あたりの心拍数が100回以上の状態と定義されています。
頻脈は不整脈症状の一種であり、心臓が血液を送り出す機能に障害をきたす疾患です。

通常心臓は全身に血液を送り届けるためにポンプの役割を果たしています。頻脈となると1回の収縮で送り出せる血液の量が少なくなってしまい、全身まで血液を届けることができなくなります。そのため血液の循環が悪くなったり心臓が過度に働くことで疲弊したり、最悪の場合、心停止に繋がる危険性もあります。

頻脈(脈が早い)の症状

頻脈(脈が早い)の症状
  • 脈が速くなった
  • 動悸がする、胸に違和感がある
  • 吐き気がする
  • 冷や汗をかく
  • めまいやふらつきがある
  • 意識の乱れを感じる

心拍数の正常値

心拍数は安静状態で60〜100回/分が正常範囲とされています。
通常、心拍数が100回/分を超えると頻脈であると定義されます。

頻脈(脈が早い)の原因

頻脈(脈が早い)の原因頻脈の原因としては、主に不整脈、狭心症、心筋梗塞などの循環器疾患や、バセドウ病などのホルモン異常や貧血などが考えられます。また一過性に心拍数が増える要因として、アルコールやカフェインの過剰摂取も挙げられます。
これ以外にも、頻脈は心臓に異常がなくとも生活習慣の乱れやストレス、年齢によって生じやすくなります。

頻脈(脈が早い)の検査

脈が早いと感じたら、まずは簡単にできるセルフチェックを行ってみましょう。

脈拍のセルフチェック

  1. 手のひらを上むきにし、手首の親指側を薬指から人差し指までの3本で軽くおさえます。
  2. 15秒間、脈を指先で感じて回数を数えます。
  3. 15秒間で数えた脈拍を4倍すると1分間の脈拍に近似させることができます。
  4. 脈が早い、あるいは遅いと感じたらもう一度継続して測りましょう。

普段から脈のセルフチェックを行い、脈拍異常の早期発見・早期治療を心がけましょう。

脈拍のセルフチェック

    クリニックでの頻脈の検査はより詳しく正確に行われます。
    まず医師による問診が行われ、心電図検査、心エコー検査を通じて心臓や血管に異常がないか確認します。1回の診察だけでは頻脈を発見できないこともあるので、必要に応じて24時間ホルター心電図検査を行い、1日のうちでどれくらい不整脈が生じているのかを見逃さないようにします。

    そのほか、血液検査やレントゲン検査などを行う場合もあります。

    頻脈(脈が早い)の治療

    頻脈性不整脈と診断された後は、必要に応じて治療が行われます。

    生活習慣の改善

    頻脈が軽症である場合にはまず、生活習慣の見直しから始めます。
    バランスのよい食生活、軽度な有酸素運動、規則正しい睡眠時間を確保しましょう。また、過度なストレスやカフェイン、アルコールの過剰摂取も見直すことが大切です。

    薬物療法

    頻脈治療に使われる薬剤としては、心拍数を抑える「抗不整脈薬」が用いられます。また、心房細動の場合には脳梗塞予防のために、「抗凝固薬」という血液を固まりにくくさせる薬剤が使われることもあります。
    これらは必ず専門医師の診察のもとで、安全に使うことが求められている薬剤です。

    手術治療

    生活習慣改善や薬物治療においても十分な効果が得られない場合には、カテーテル治療が選択されることがあります。
    主に行われるものは「カテーテルアブレーション」という手技で、心臓の不整脈を発生する部分を焼き切ることにより不整脈を軽減させる治療法です。
    カテーテルアブレーションは首や鎖骨の下、足の付け根の血管からカテーテルを心臓まで通し、カテーテルの尖端の温度上昇を介して不整脈を生じる心筋を焼灼し、不整脈の根本治療を目指す治療です。多くは短期入院で治療が完了します。

    頻脈性不整脈のことで何かお困りごとがございましたら、お気軽に桑名市の陽だまりの丘なかむら内科へご相談ください。